オートサロン2018で発表したCROWN CONCEPT TRD。

我々が企画検討し、付与したイメージは“極”というコンセプトを反映させるものとした。

 黒の極みである漆黒と重厚さを表現できるマットブラックのラッピングは、

オートサロンの会場内において抜群の存在感を引き出すことができた。

本項では、開発サイドの製品化までに至るプロセスと、パーツに込めた想いを伝えたい。


走りを極める、スタイリングを極める

 - チューニングの方向性について -


商品開発室
企画担当:平野市太郎


新型CROWNがコンセプトとして掲げる“世界の走りをぬりかえる / 進化するクルマ”。これに対峙した我々は、さらに磨きをかけるチューニングを目標とした。

それは我々の得意とする“走りを極める事”、またそれと同じくらい大事なスタイリング、どの角度から見てもカッコイイを“極めたい“という想いを用品コンセプトとし、

“極” KIWAMI としました。




”お客様には気持ちよく快適に乗っていただく” 

常に我々が掲げていること。

まずは機能系部品であるパフォーマンスダンパー・ドアスタビライザーによる剛性アップと振動吸収によって、よりリニアでシャープなハンドリングと乗り心地を実現しています。

エアロパーツも空力走行評価を実施し、ただのスタイリングパーツではない機能チューニングを入念に実施しています。





【滲み出る威圧感・切り裂くシルエット】 

- パーツデザインの狙い -

エアロパーツそれぞれの部品はコンパクトにまとめ上げました。意図としては、大きな面積にパーツを被せたオリジナルの塗りつぶしではないもの。

オリジナルデザインを引き立たせ際立たせるエッセンスとしての隠し味、いわば渋みを醸し出すことをデザイン上の狙いとしました。


コンセプトの特色が顕著なのはフロントスポイラーです。存在感は強いですが必要最小限のサイズとしました。

翼とナイフをモチーフにしたサテン調シルバーのセンタースポイラーはCROWNを更に上質に演出します。

両端のカナード型スポイラーは、ワイド感と高級感の両立を狙いました。クロームパーツを埋め込み、一体感のある伸びやかでキレのあるシルエットを具現しています。



商品開発室
チーフデザイナー:新美裕三


【トータルチューニング】

- 各々の要素調律 -


サイドスカートではベース車両のクローム加飾を活かしつつ、後方に向かって勢いよく切り裂く個性的なデザインを採用している。

走行時の乱流も防ぐ機能を持った、唯一無二の存在感を演出する。
 


リヤスポイラーでは、サイドスカートのディティールを継承しながら後方からの門構えを更に強調させ、サテン調シルバーのセンターピースが絶妙に主張しワイド&ローを強調する。

【夢の具現化】

- お客様の声を聴く -


エアロパーツ本来の性能も抜かりはない。それは脈々と受け継がれるバランスの加減。

具体的には走行時の前後バランスを空力で造るということ。ただのスタイリングパーツではない、調律=チューニングと呼ぶ所以でもある

特にフロントスポイラーは脱着可能な取付構造を採用し、主に冬期、積雪路を走る際には地上高を純正位置まで戻せるというメリットがあり、

雪の多い地域のお客様の要望を具現化した。それだけでなく従来対応できていなかったポップアップフードにも対応している。

 

【高機能エレガンス】 

- 19インチ鍛造アルミホイール -

新規開発の鍛造アルミホイールでは新しい試みとしてブレーキローター/キャリパーを目立たせないデザインとした。

スポーツ要素の高いブレーキ周りをあえて隠す。

結果、エレガントだが俊敏さを感じるメッシュホイールは、エレガントの極みとスポーツの極みという、相反する要素をまとめあげた。

 

【CROWNをよりシャープに】

- BLACK EDITION -


RS仕様のモダンで洗練されているスタイル。

これにボディーの下部をBLACKにする事で、その佇まいは更にシャープに凛々しく。

それは結果として我々の得意とするSPORTを纏う事となる。

また全てのボディーカラーに対して塗装代をかけずに装着できるという利点もお客様の要望から生まれた物である。